時勢に思う
話は飛ぶが30年以上前に、私も大学のアメフト部で政権交代問題に直面した。古いOB指導型体質から、新しい現役主導型体質に部の運営を改革しようというものだ。私は当時現役選手だったので、現役側だった。結局、対立して最終的にけんか別れで現役だけで運営する体制に変わった。そこから4~5年間、OBと現役は全員一切関係を絶った。今では全年代関係なく、OB同士皆仲良くやっている。一番怖かったOBが、一番優しく皆の面倒をみている。
その経験から一つ大事なことを勉強した。古い政権も、それまで皆のために良かれと頑張ってきたのだ。そしてまた、新しい政権も皆のためにこれから頑張ろうとしているのだ。両者とも、皆のために良い事をしようと思っているのだ。ただ違いは、今まで担ってきた者と、これから担う者の違い、冷静になってみればただそれだけのことなのだ。この両者に必要なのは互いの敵対心ではない、互いの感謝とお詫び、尊重なのだ。新勢力は旧勢力に対し「今まで担って来てくれてありがとう。おかげでここまで来れました。なのに、交代させてしまってごめんなさい。ご苦労様でした。」、旧勢力は新勢力に対し「大変なのにこれからお前がやってくれるのだな。ありがとう。俺も策が尽きた。すまん。後はよろしく頼む。」本当は、その気持ちがお互い本心のはず。政権交代の動きはいつも突然で、最初はショックで不愉快、腹立たしい、脊髄反射で両者そう思うのは人間仕方無い。しかし、いつまでも意地を張り合っていては、誰も幸せにはならない。一刻も早く、両者冷静になり勇気を持って、互いに感謝とお詫びを表明しあって欲しい。